自然体験の重要性
今の子どもたちには自然体験を始め、さまざまな実体験が少ないと言われています。
テレビ、ビデオなど情報メディアが豊富なおかげで子どもたちは実際に見たことのない自然、触ったことのない生き物を情報として「知る」ことができます。しかしそれはあくまで疑似体験であって、実体験の代替にはなりません。子ウサギがいかに愛くるしいかをテレビで見て感動しても、実際に動く子ウサギを腕に抱き、その暖かさ、柔らかさ、重さを感じ、においを嗅いで得られる感動とは比べものにならないのです。
子どもたちは、自分の五感全てを使って実体験することにより、子ウサギの愛おしさを「知る」ことができます。自然というものは、人工的な事物・事象に対して複雑で曖昧、又同じ働きかけに対して同じ結果が得られるとは限らず、予測することが難しいです。そのような複雑な自然を、五感を駆使して感じ、体を動かし、体全体で捉え、体験し、感動する体験を積み重ねることは、子どもたちの感性を豊かにするだけでなく、身体的な発達にも大きな影響を与えます。
自然体験活動は子どもたちにとって貴重な実体験の機会なのです。そんな貴重な体験を大好きなパパ・ママ、大切な友達と経験できる場所を提供したいと考えています。
「伝承遊び」の魅力とシニアパワー
昔から伝わる伝承遊びは、子どもたちの遊びの中で、自然に年上の子から年下の子へ代々伝えられてきました。単に遊びを教えるのではなく、毎日遊びこむことによって習熟し、身につけた技や秘訣も伝承されてきました。この遊びこむことによって獲得された技術を、遊びに加わりたい、上手になりたいという動機で、習得する。それが伝承遊びの最大の魅力です。
また昔遊びですから、当然ローテクですが、その中には科学がいっぱい詰っています。遊びを通じて力学の原理、重心や回転体の性質やテコの原理など知らず知らずのうちに学ぶことになります。また、体の使い方や力の入れ具合などといった身のこなしを学ぶ機会でもあります。現在のハイテク玩具にはない長所に溢れています。
野外での素朴な遊びである‘‘伝承遊び‘‘は昔も今も感動する心や正しい価値観、自然観、人間性、社会性、想像力、活力などを培うために大切な子ども時代の体験学習です。
遊びを通して、知らず知らずの内に決まりを守ることや我慢することを憶え社会性を身につけることができます。ときには、友達と言い争いをすることがあっても、みんなと仲良くすることの大切さを考え、心も体も強くなっていき協調性を育むこととなるのです。このような‘‘伝承遊び’’の効能・魅力を教えてくれるのは、「シニア」世代の方が適任です。(時代を担う子ども達には、時間と心にゆとりのある経験豊かな「シニア」が最適です。)「シニア」は、豊富な知識と技を持ち豊かな生活文化や手作り文化を持っています。遊びを通じこれらの日本の伝統文化を子ども達に伝えていくには、シニアパワーを大いに活用すべきです。
そんな子ども世代・親世代・シニア世代をつなげる場所を提供していきたいです。
子育て中の親子の心のよりどころ
パパ・ママサークル‘‘ぴよぴよるーむ’’[毎月第2土曜日]
ひよコッコを通じてたくさんの親御さんと接してきました。そこで核家族、少子化など子どもたちを取り巻く環境の変化、地域力低下による親子の孤立、さまざまな体験活動の欠如などを痛切に感じました。
また、親たちが育児にたいへん熱心であることも感じました。そのため、過保護すぎる方もみえれば、どう子どもと接してよいか分からない親御さんもいました。また、育児全てにおいて自分が‘‘いけなかった“と自分で自分を責め、育児に自信を失っている親御さんもみえました。
しかし、胸に抱いている思いは同じです。「うちの子どもはうまく育っているのか」、「育て方は今の通りでよいのか」など、気がかりな問題について相談し、役立つ話を聞きたいなど、わが子を健康に、よい子に育てたい、それについて安心を得たい、問題を解決する方法を教わりたいと誰もが願っているのです。
そんなパパ・ママの心情をみんなで分かち合える場所を提供していきたいです。
また、みんなで「こんな活動をしてみたい」「こういう人にお話を聞いてみたい」などみんなでしたい事をみんなで現実にしていける場にしていきたいです。